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心配している男性

ここ数年の間で日本国内の都市部を中心に、梅毒の患者や感染者が増えていることが問題になっています。国内の感染者数は訪日外国人観光客数の増加ペースとよく似ていることから、外国人が日本国内の性風俗サービスを利用したことが原因であるという説があります。中国本土では男性の同性愛者を中心に梅毒が蔓延しており、中国人観光客が日本の性風俗店を利用した際に持ち込まれたと考える専門家がいます。はっきりとした原因はよくわかっていませんが、現在も日本国内で感染者・患者数が急増していることは明らかです。感染・発病を予防するためには、病気についての正しい知識を身につけることが大切です。

梅毒は他の性病と比較して感染力が非常に強いという特徴があり、国内の患者数が急増している一因です。たった1回の性交でも伝染する可能性が非常に高く、皮膚のしこり(患部)に触れるだけで簡単にうつされてしまいます。性分泌液や血液に触れなくても患部と接触するだけで伝染をするため、性行為の際にコンドームを着用していたとしても予防をすることができません。

1940年代にペニシリン系の抗生物質が開発されるよりも以前は梅毒に感染して発症しても有効な治療法がなく、梅毒は死に至る病気として恐れられていました。いくつかの段階で症状がでますが、潜伏期間が長いことから20世紀初頭までは都市部を中心に患者数が上昇した病気のひとつです。

現在は、ペニシリン系の抗菌薬で治療をして完治させることが可能です。治療方法ですが、飲み薬を2週間~数ヶ月間にわたり毎日服用し続ける方法で体内の病原菌を完全に死滅させます。検査を受けて早期治療を開始すれば飲み薬を服用するだけで比較的短期間で完治させることができますが、感染してから放置し続けると重症化して最終的に死に至ります。医学が発達した現代でも、梅毒は命に関わるような危険な病気のひとつです。

早く見つけて早期治療を受ければ短期間で完治させることが可能ですが、放置すると後遺症が残ったり他の人にうつしてしまう恐れがあります。完治後も終生免疫を獲得することができないため、他の人から病原体をうつされると再発をしてしまうので注意が必要です。治療をせずに放置し続けると腫瘍や神経障害・認知症を発症して、命を失ってしまいます。

梅毒に感染して発症をすると体の免疫力が弱くなり、他の性病にも罹りやすくなってしまうという問題があります。実際に梅毒患者のHIV感染率が高いことが知られており、検査を実施したら両方の病原体に伝染していたというケースは少なくありません。国立感染症研究所が公表したデータによると、新規HIV感染者の50%が梅毒血清反応検査(TPLA法)に対して陽性反応を示したことが判明しています。梅毒が原因で体の免疫力が弱まることによってHIV感染率の上昇に関係しているとみられており、重複感染をすると治療が非常に難しくなってしまいます。HIV以外の他の性病にも罹りやすくなってなってしまうため、治療が可能であったとしても恐ろしい病気であることに変わりがありません。

エイズは発症を防ぐために、抗ウィルス薬(飲み薬)を毎日服用して治療をすることが可能です。それでも体内のHIVウィルスを完全に死滅させて完治させることはできないので、一生にわたり治療薬を飲み続けなければなりません。もしもHIV治療を中断するとエイズを発症して死に至るので、HIVは命に関わる恐ろしい病気です。

現在は梅毒を発症したとしても、ペニシリン系の抗生物質を服用して完治させることができるので不治の病ではありません。それでも発症すると完治不可能なHIV感染率が上昇するという点では、命に関わる恐ろしい病気であることに変わりはありません。早期治療のために、検査を受けて早期発見をすることが非常に大切です。